都立工業高等学校、2023年4月から工科高等学校に名称変更
東京都教育委員会は6月23日、「2023(令和5)年4月から工業高等学校15校を、先進的で魅力ある専門高校に相応しい名称である工科高等学校に変更するための手続を進めていくこととした」と発表しました。
東京都では「Society5.0を支える工業高校の実現に向けNext Kogyo START Projectの取組」を進めています。工業高校を工科高校に名称変更するのもその一環、工学と科学を融合し、先進的で魅力ある専門高校としたいとしています。
都が掲げる「Next Kogyo START Project」の骨子は以下のとおりです。
技術革新やDXの推進などに向けた工業系学科等の発展・充実
企業等との連携推進や交流機会の創出
課題解決型学習(PBL)の推進
工業IT科目の導入など
名称変更する都立工業高校 ( )は変更後の名称
都立足立工業高等学校(足立工科高等学校)
都立荒川工業高等学校(荒川工科高等学校)
都立葛西工業高等学校(葛西工科高等学校)
都立北豊島工業高等学校(北豊島工科高等学校)
都立蔵前工業高等学校(蔵前工科高等学校)
都立小金井工業高等学校(小金井工科高等学校)
都立杉並工業高等学校(都杉並工科高等学校)
都立墨田工業高等学校(墨田工科高等学校)
都立田無工業高等学校(田無工科高等学校)
都立多摩工業高等学校(多摩工科高等学校)
中野工業高等学校(中野工科高等学校)
都立練馬工業高等学校(練馬工科高等学校校)
都立府中工業高等学校(府中工科高等学校)
都立本所工業高等学校(本所工科高等学校)
都立町田工業高等学校校(町田工科高等学校)
(校名50音順)
開校当初から「工科高等学校」
なお、2003(平成15)年以降に開校した工業系高校2校、都立総合工科高等学校、都立六郷工科高等学校は開校当初から「工科高等学校」の名称です。
大阪府のケース
東京都以外に目を向けてみると、大阪府では2005(平成17)年に府立工業高校を工科高校へ再編、名称変更しています。2022年4月、大阪市から大阪府へ移管された生野工業高等学校、泉尾工業高等学校、東淀工業高等学校も再編統合、新工業系高校となる予定です。
愛知県のケース
愛知県は、2021年4月に県立の工業高校と窯業高校の計14校の校名を工科高校に変更。変更に合わせ、IT(情報技術)関連のものづくりの技術などを学ぶIT工学科や環境科学科などを新たに開設、ロボット工学科を1校から7校に拡大しています。
その他地域のケース
その他、岩手県では工業高校3校を統合して工科高校を開校(平成7年度以降)する計画が発表されています。
2000年代に開校した神奈川県立の川崎工科高校、藤沢工科高等学校、平塚工科高等学校も県立工業高校の統合等により生まれた高校です。
このような動きは、「Society5.0を支える工業高校」をコンセプトに今後、全国にも広がっていくと思われます。
関連ホームページ情報
Society5.0(内閣府)
*ブログ「新時代の学びを支える先端技術活用推進方策」を公表(文科省)もご覧ください
都立工業高等学校の名称変更について(東京都)
大阪府立工科高校魅力化推進プロジェクト(大阪府教育庁)
新時代に対応した県立工業高校の校名変更と学科改編について(愛知県)
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