東京都立立川高校 2022年4月「創造理数科」を設置
東京都は2021年7月20日、東京都立立川高等学校 に2022年4月、理数に関する新たな学科「創造理数科」を新設すると発表しました。
「創造理数科」について、東京都教育委員会のホームページでは以下のように説明しています。
「創造理数科」は、これからの社会において、新しい価値(イノベーション)の創造に向けて求められる資質や能力を培うため、あらゆる科学技術の根底にある理数系分野の幅広い素養や情報活用能力などを学ぶ、都立高校で初めての学科となります。
教育活動では、文理融合の視点なども取り入れ、自然科学分野に限らず幅広い科学分野の教養も育成します。
※現在の「普通科」の一部を改編して「創造理数科」を設置するため、東京都立立川高等学校は、「普通科」と「創造理数科」の2つの学科を併置する学校となります。
立川高等学校のホームページでは、学校の日々の様子や行事、勉学、部活などを案内する学校紹介特設サイト を開設していますが、同サイトに創造理数科のコーナーを追加。学科開設の趣旨や校長による説明動画などを見ることができます。
関連情報
高校には普通科、専門学科、総合学科の3つがあり、専門学科は大きく分けて農業・工業・商業など職業教育を主とする「職業学科」(専門高校と呼ばれています)と理数、体育・美術・音楽英語(外国語)など「職業学科以外の専門学科」に分けられます。また、最近では職業学科以外の専門学科を開設する高校が多く見られるようになりました。高校生の7割以上は普通科に通っていて、大学進学指導に力を入れている高校も多くは普通科の高校です。
進学実績などの選定基準を設けて進学指導に力を入れる高校を指定する都道府県もあり、東京都の場合は7校を「進学指導重点校」
としています。立川高校も進学指導重点校の一つですが、現在、進学指導重点校は全て普通科のみの高校で、同校は進学指導重点校で初めて専門学科を開設する学校となります。
また、大阪府では、府立の北野高等学校 、天王寺高等学校
など10校を進学指導特色校「グローバルリーダーズハイスクール」に指定しています。
文部科学省では、高校普通科の再編(「普通教育を主とする学科」の弾力化)を進めており、普通科として「学際領域に関する学科」「地域社会に関する学科」の2学科(その他の特色ある学科も認める)が設置できるようになります(2022年4月1日から施行)。
普通科の再編により、今後は新しい「普通科」が増えていくのか、「その他の専門教育の学科」との兼ね合いはどうなっていくのか、注目したいと思います。
普通科の再編については、2020年7月27日付のブログ「高校普通科再編の動き、「学際融合」「地域探究」の開設も」もご覧ください。
ホームページ情報
・「東京都立立川高等学校における「創造理数科」の設置について(東京都教育委員会)
・都立高校における進学指導重点校等の指定について(東京都教育委員会)
・学校教育法施行規則等の一部を改正する省令等の公布について(通知)(文部科学省)
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