8月21日は「女子大生の日」、東北大学でイベント開催
お茶の水女子大学(1874年設立)
女子の教育機関として最も早く開校したのは、1874(明治7)年設立の東京女子師範学校(現・お茶の水女子大学)。女子教員を養成するために設立された国立の教育機関です。また、最初の組織的な女子高等教育機関として1901(明治34)年に開校したのは日本女子大学校(現・日本女子大学)。大学校という名称ですが、女子専門学校という位置づけでした。
戦前の学制では、女子学生は大学の進学課程とされていた旧制高等学校に入学することができなかったため、女性が大学に進学するには女子高等師範学校、女子専門学校から進学することしかありませんでした。
この制度で日本で初めての女子大生となったのが黒田チカ、牧田らく、丹下ウメの3人、門戸を開いたのは東北帝国大学(現・東北大学)、1913(大正2)年のことでした。
黒田チカ、牧田らくの2人は東京女子高等師範学校(東京女子師範学校より改称)の卒業生で同校の教員でした。入学時は黒田チカが29歳、牧田らくは24歳でした。また、日本女子大学校の卒業生だった丹下ウメは、入学時に40歳だったといいますから、3人とも、並々ならぬ決意を持って進学したことがうかがわれます。
東北帝国大学が3人の女性の入学試験合格を発表した1913(大正2)年8月21日にちなみ、東北大学は、この「8月21日」を「女子大生の日」として登録しました(8月に合格発表が行われたのは当時の帝国大学が9月入学だったためです)。
2020年。大学ではこれを記念し、オンラインイベントを開催します。女子大生誕生の歴史についての講演の他、自然科学系の女子大学院生である東北大学サイエンス・エンジェルが自身の研究分野の発表を通じて理系分野での研究の面白さや魅力、研究生活について伝える等の企画が予定されています。
ちなみに「女子大学の日」は4月20日。日本女子大学校(現・日本女子大学)が1901年(明治34年)のこの日に開学したことに由来しています。
黒田チカ、牧田らくの2人は東京女子高等師範学校(東京女子師範学校より改称)の卒業生で同校の教員でした。入学時は黒田チカが29歳、牧田らくは24歳でした。また、日本女子大学校の卒業生だった丹下ウメは、入学時に40歳だったといいますから、3人とも、並々ならぬ決意を持って進学したことがうかがわれます。
その後、黒田チカ、牧田らくは日本初の女性理学士となっています。丹下ウメはアメリカに留学し日米で学位を取得した女性科学者となりました。まさに「リケジョ」の草分けです。
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・2013年企画展示「日本初の女子大学生誕生100年 黒田チカと牧田らく」(お茶の水女子大学デジタルアーカイブズ)
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