高校普通科再編の動き、「学際融合」「地域探究」の開設も
2020年7月27日
高校生の7割以上が在籍する高校普通科を再編する案が7月17日、文科相の諮問機関である中央教育審議会の特別部会で提示されました。
文系・理系などの枠組みを超えた「学際融合学科(仮称)」と地域社会の課題解決を目指す「地域探究学科(同)」の2学科の設置を可能にする案について議論が始まり、早ければ2022年度から新学科が誕生する見込みです。
高校は現在、普通科、専門学科、総合学科の3種類がありますが、文科省令では、普通教育をする高校は普通科しか設置できないとされています。
そのため、専門学科は工業、農業、商業、水産など、従来の職業学科と呼ばれる学科の他、その他の専門教育の学科として理数科、英語科、国際教養科、文理学科などを設置しています。
また、総合学科は普通教育と専門教育を合わせた学科と位置づけられています。
萩生田光一文科相も7月17日の閣議後の会見で「高校生の約7割が在籍する普通科において、産業社会・地域社会の変化等の状況を踏まえて、多様な生徒の学習ニーズに応じた教育活動を展開することが必要」等と述べています。
すでに、現状の枠組みの中でも各都道府県において独自の取り組みが行われています。東京都では普通科にコース制を敷いたり、大阪府では府立高校の中でも大学進学実績の高いトップ10校では普通科が廃止され、文理学科に一本化されています。普通科の再編が決定した際、文系・理系などの枠組みを超えた学科が既にある大阪府は、どのように対応するのか気にかかるところです。
ホームページ案内(外部ページ)
・高校普通科、3つに再編 文科省案を中教審で議論へ(日本経済新聞)