高校・専門学校の連携強化 文科省がプログラム策定へ
高校・専門学校の連携強化 文科省、プログラム策定へ
1月5日、マスコミ各社から「高校・専門学校の連携強化 文科省、プログラム策定へ」という報道がなされました。
高校と、高卒者の2割ほどが進学する専門学校の連携を強化するため、文部科学省は一貫教育プログラムの策定に乗り出すというものです。
医療や介護、調理など職業に直結する教育をする専門学校に目的が定まらないまま進み、学習意欲を維持できないケースがあり、高校段階から進学後を見通したカリキュラムで将来の職業選択につなげたいとの考えです。
専門学校と高等学校の有機的連携プログラムの開発・実証
文部科学省「令和3年度 専修学校関係予算(案)」では、「専門学校と高等学校の有機的連携プログラムの開発・実証」に新規予算として約4億円を計上。その背景を以下のような点をあげています。
超少子高齢化や人口減少が進み、産業や社会構造の変化、グローバル化が進展する我が国において、経済社会の一層の発展を期すためには、経済再生の先導役となる中核的役割を果たす専⾨⼈材の養成が必要不可⽋。
多くの専門学校では、高等学校等と何らかの連携(出前授業や職業体験講座の提供)を図っているものの、⾼等学校・専⾨学校双⽅から更なる連携のニーズは存在するにもかかわらず、共通の目標設定や一貫したカリキュラム構築などには至っておらず、出⼝(就職等)までを⾒据えて⾼等学校、教育委員会等の⾏政、専⾨学校、企業の四者が意⾒交換する場はほとんど⾒られない(...以下略)
その事業内容として、新たな社会的ニーズに応じた専⾨的職業⼈材を育成するため、専⾨学校と⾼等学校、教育委員会等の⾏政及び企業が協働で⾼・専⼀貫の教育プログラムを開発するモデルを構築、16箇所(8分野×2箇所)で実証事業を開始する予定です。
なお、東京都では「工業高校、専門学校、企業等の連携におけるIT人材の育成に向けた検討委員会」を設置し、都立町田工業高校において、専門学校やIT関連企業等と連携した新たな教育プログラムの開発、実施に向けた準備が進んでいます。
ホームページ案内(外部ページ)
・高校・専門学校の連携強化 文科省、プログラム策定へ (日本経済新聞)
・工業高校、専門学校、企業等の連携におけるIT人材の育成に向けた検討委員会報告書について (東京都教育委員会)
学校データ
・高校卒業者 都道府県別卒業者の主要進路
・高校卒業者 都道府県別卒業者の主要進路率
・学科別(普通科、専門学科など)高校卒業者の主要進路
データ:「令和2年度学校基本調査」のまとめ