TOEIC、大学入学共通テストへの参加見送り
大学センター入試に代わって2021年度より実施される大学入試共通テストで活用される英語資格・検定試験ですが、7月2日、「TOEIC」(運営:国際ビジネスコミュニケーション協会)が参加を取り下げると発表しました。
同協会によるとTOEICについては、大学入試センターの本システムの参加要件をすべて満たしていることが確認されていたものの、「想定よりも実施や結果提供の処理が複雑になり、責任を持って対応を進めることが困難と判断した」ために今回の判断に至ったとのことです。
TOEICは「日常生活やグローバルビジネスにおける生きた英語の力を測定する世界共通のテスト」で、国内では年間120万人前後が受験。受験者規模では英検(約340万人)に次いで2番目です。
しかしながら、TOEICは一般的にはビジネス向けの試験として認知されているため、昨年度の文部科学省の調査でもTOEICを受験を考えているとした高校生は約1.8%。そのため、大きな影響はないとする向きもありますが、スタート前から諸々問題が浮かび上がっていることは事実です。
文部科学省も7月2日、柴山昌彦文部科学大臣記者会見で、TOEICの不参加により大学入学共通テストについて受験生が不利益を被ることのないよう努めるとしています。
なお、大学入試共通テストに参加予定の英語資格・検定試験は以下の7つです。
・英検
・ケンブリッジ英語検定
・GTEC
・IELTS
・TEAP
・TEAP CBT
・TOEFL iBT
ホームページ案内
・「「大学入試英語成績提供システム」へのTOEIC Tests参加申込取り下げのお知らせ(国際ビジネスコミュニケーション協会)
・「大学入試英語成績提供システム」における資格・検定試験に関する報告(大学入試センター)
・「柴山昌彦文部科学大臣記者会見録(令和元年7月2日 文部科学省)